戦いから共生へ

皆さま、こんにちは。
皆さまそれぞれの自粛生活が続いていると思いますが、自粛疲れは出ていませんか?

新宿御苑もずっと閉鎖されたままなので、今日の写真も新宿御苑散策路に咲いていたお花です。
お花の名前は分からないのですが、真っ黄色の花びらが生命エネルギーを輝かせています。

さて、今朝NHKのニュース番組でノーベル生理学・医学賞を受章した山中伸弥教授が「”コロナ危機”どう生きる」というテーマでインタビューに応えていました。

山中教授の伝えたいことは一言で言うと「戦いから共生へ」ということでした。
以前は教授も「ウィルスとの戦い」という言葉を使っていたけれども、今はその言葉は使わず、「ウィルスとの共存」が必要だと言い、ウィルスを世の中から完全になくすことは不可能なので、いかに人間社会が受け入れるかが大切であるとのこと。
まだしばらくの間は、ある程度の我慢、ある程度の工夫をしながらやっていくしかない、不便さを受け入れながらやっていくということでしょうか。
詳しく知りたい方はこちらのYoutubeをご覧ください。
https://youtu.be/SGnGYQLJkjY

ところで、「戦いから共生へ」というのは、カウンセリングや心理療法的にもとても重要な概念なのです。

心の葛藤が起こる時というのは、自分では決して認めたくない負の要素を自分の内部に認識して、その悪い要素を排除して理想の人間になりたいと思い、でも実際は悪い部分を排除しようと思えば思うほどその部分は際立ってきて、ますます葛藤は深まるばかりとなるわけです。

排除したい自分の中のネガティブなもの(怒り、嫉妬深さ、淋しさ、臆病さ、不安、神経質さ、短気、怠惰etc.)
というものを一旦自分の中に確かにあるものとして受け入れ、「ああ、それがあるんだね」とただ認めながら生活してみてはいかがでしょうか?

自分では直視するのも嫌だった自分の中の巨悪は、ただ批判なく見つめられるとそれほどの巨悪とは感じられなくなります。

どんな感情も不都合な行動や依存行為も自分の中の大切な要素であり、それらは自分を守るために生まれ、今も尚、なんらかの形で自分を守ってくれているのです。

自分の心の中での葛藤・戦いが静まると、それらの一見ネガティブな要素はだんだんと自分にとっての最大の強みに変容していくかもしれません。

例えば、怒りは行動力や燃えるようなエネルギーへ、嫉妬深さは無条件の愛へ、臆病さは慎重さへ、怠惰さはのんびりした大らかさへ・・・等々。

そして少しずつ、自分の心の中だけでなく、様々なタイプの人々や自然環境などとも共生いけたらいいですよね。

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