怒りの奥にあるもの

みなさま、こんにちは。
11月に入った現在の新宿御苑では菊花壇展が開催中で、園内のあちこちに美しく栽培された菊のお花が飾られています。
今日は立冬でこれから徐々に寒くなっていきそうですが、11月というのは案外お天気が安定して穏やかな晴れの日が多いので、お散歩するにはとても良い季節。私は大好きです。

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さて、最近、激しい怒りが収まらずに相手に感情をぶつけてしまうことを止められず困っているという人がいました。
自分でもこんなに怒りたくないのについつい怒ってしまう。
どうしたらいいんでしょう、と。

まずは怒りが爆発しそうになったら数を数えてみましょう。

怒りのピークは6秒だという説があります。

1、2、3・・・と普通に数えるのは簡単すぎるので100から7を引き続けるとか、少しだけ難しい方が怒りの矛先から意識を逸らすにはよさそうです。

7秒以上経てば怒りの圧力は結構下がっているはずです。

または、深呼吸しながら呼吸の数を数えてみてもいいと思います。
既に過ぎ去った過去の出来事に対する怒りの感情が何度も再燃してしまう時などは、「今ここ」に意識を戻すことが役立ちます。
呼吸を感じるというのは「今ここ」に意識を留めるための最良の方法です。

そして、怒りとは何なのか普段から理解をしていることは役立つと思います。

怒りとは、2次感情です。

怒りが起こるということは、その奥にもっと本質的な感情があるのです。

それは、悲しみか、恐怖です。

何か大切なものを失ってしまった悲しみ、あるいは大切なものを失ってしまうのではないかという不安・恐怖。

相手に向けて怒りをぶつけている間は自分の内側にある一次感情に気づくことはできません。

というか、人は自分の一次感情を感じるのが嫌なので、それを感じないようにするために怒ります。

たとえば、自分が人からないがしろにされた・粗末に扱われたと思うと、とても悲しいし情けないしプライドが傷つきます。

本当に必要なのは傷ついてしまった自分に対する慰め・共感です。

そのためには、悲しみを感じ切ること。

それが、根本的に怒りのエネルギーを解消するたの最良の方法だと思います。

男性の方々の中には、悲しみを感じるなんて弱い人間のすることだと思っている方も多いです。

でもそれは違います。

本当に強い人しか自分の中の悲しみと直面することはできません。

悲しみを感じつくした時、その人の心には他者の痛みに対する共感の気持ちや優しさ、慈悲の心が育ちます。

そして、怒っている人に対面した時には「この人は何か悲しいか怖いことがあるんだな」と思えば、こちらもむやみに怖がることなく共感的に相手の怒りに対処することができるようになります。

今後、怒りを感じた時には、「ちょっと待って!自分の中で何が起こってるの?何が悲しいの?何が怖いの?」と自分の内側に問いかけてみてください。

そういう姿勢は単なるアンガー・マネージメントに留まらず、自己理解と健全な自己愛(自慈心=セルフ・コンパッション)を育てていくことになると思います。

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◇新宿御苑前カウンセリング・センター
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