玉川上水と太宰治(1)

当カウンセリングセンターの目の前に玉川上水が流れています。



「えっ?」と思いますよね。



あんなところに川なんてあったっけ?と。



あるんですよね、よく見ると。



川幅はほんの1mにも満たないとても小さな小川。「玉川上水・内藤新宿分水散歩道」です。







玉川上水は、1653年に築かれた江戸市に飲料水を供給していた上水道で、多摩川から羽村取水堰で取水して武蔵野台地を東に向かって流れて四谷までに至ります。全長43km。



玉川上水の歴史的価値を次世代に継承していくために、新宿区がかつての流れに沿って新宿御苑散策路に整備して、平成24年3月に完成したのだそうです。



カウンセリングの前後に、有料の御苑内を散策する時間がない時でも、この散歩道だけでも歩いてみられるといいと思います。



 
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さて、それで、玉川上水と聞くとつい思い出してしまうのが太宰治です。



あまり明るい話題ではありませんが、太宰が三鷹市あたりを流れる玉川上水に入水自殺したのは有名な話です。



1909年(明治42年)6月19日生まれ、1948年(昭和23年)6月13日没。



6月は太宰ファンにとっては特別に意味のある月です。



私は太宰ファンというわけではありませんが、太宰の作品にとても救われたと感じている者です。





小学6年の時、国語の授業で太宰の『走れメロス』を半年くらいかけて熟読することをしました。



純粋な小学生だった(?)私は、「友情って素晴らしい!」「友を裏切らないために濁流の中を命をかけて泳ぎ切ったメロスは偉い!」と思っていました。



その話を、中学1年になった私は中学の国語の先生(私の人生を変えた)に話しました。



そしたら、先生は「ふ~ん・・・」という反応。



そして、「太宰が走れメロスを書いたのはさ~、本当は太宰は人を信頼できなかったからなんだよね~。」


幼い私は驚愕でした!!!



「だから、太宰は自分のあこがれを書いたのかもしれないね。太宰は『人間失格』という本も書いてるんだよ」と。



私は早速『人間失格』を読みました。



13歳の少女にとってその作品の真意を理解するのには無理がありましたが、なんとも言えず共感してしまった部分があったのです。



次回へつづく



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TEL : 03-4405-6948

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