変化は成長
ついに5月になり、元号が変わって「令和元年」が始まりましたね。
今年はお正月が2回来たみたいな盛り上がりを感じている人々も多いようです。
さて、新宿御苑の春は生命のオン・ステージ。
日に日に移り行く花々、新緑に加えて、動物や昆虫たちの様子を観察するのも大きな楽しみです。
先月中頃、御苑内の母と子の森にある池で大量のオタマジャクシを見つけました。
その1週間後に観察しにいくと、成長の早い子には後ろ足が生えてきたところでした。
そしてGWを挟んで2週間以上ぶりに見に行ったら、池のほとりに黒っぽいものが大量に蠢いています。
よ~く見ると、変態したばかりのカエルの大群が陸地に上陸し始めている姿でした!!!
小さな黒いイタマジャクシだったから、この子たちはこれから緑色のアマガエルに成長していくと思います。
ところで、カエルや虫が嫌いな人がいたら、写真を見ただけで「ひ~!」となってしまいますよね、ごめんなさいm(__)m
私としては「痩せガエル負けるな一茶ここにあり」の小林一茶のような心境で、小さな生命たちの躍動に感動して、この写真を載せずにはいられませんでした。
カエルはたくさんの卵を産むところから「多産」と、姿形が変わるところから「変容」の象徴と言われています。
カエルには自意識はほとんどないから自分の身体の変容をそのまま受け入れて、本能のままに水中から陸地に上がっていくのでしょうが、人間のように自意識があったらどうでしょう?
いきなり自分の身体の中から足が生えてきたら、それを受け入れられるでしょうか?
後ろ足が出てきたと思ったら、前の方からも足が出てきて、自慢のしっぽはなくなってしまう!
(自慢かどうかはわかりませんが。しっぽの形に劣等感を持っている子もいるかもしれない。)
しっぽを手放したくない!とか執着していると成長できません。
次々にやってくる変化を順次受け入れることが必要です。
水の中が気持ちいいからと言って、ずっと水の中にいるわけにもいきません。
陸地という自分の知らない世界に出ていくのも、人間だったらとても勇気のいることでしょうね。
人間の環境も変わっていくことがあります。
多くの場合、変化というのはとても怖いし抵抗したいものです。
でも、変化を受け入れて新しい世界へ踏み出してみると、一回りも二回りも大きくなり力強くなっている自分に気づきます。
カエルの場合、オタマジャクシからカエルへの1回の変化ですが、人間は学生から社会人へ、結婚して夫・妻になったり、父親・母親へ、人によっては転職して別の会社へ、あるいは失業したり離婚してまた独身に戻ったり、変化はいくらでも起こりえます。
病気になるなんていうのも変化の1つ。
病気になったらそれまでの健康な体を失うという悲しみを伴いますが、それもひとつの変化として本気で受け入れれば、新しい発見や新しい生き方を得るということができます。
全ての変化は成長と捉えて、人生を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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