病気は回復過程の現れ

今日の新宿御苑のお花は「アガパンサス」。とはいってもこのお花の見頃は実は7月頃でした。。
写真を撮っておいて、掲載するタイミングがなかったので、夏が終わる前に載せてしまおう、と(^^;。

「Agapanthus(アガパンサス)」は、ギリシア語の「agape(愛)」と「anthos(花)」が語源となり、「愛の花」という意味があるそうです。

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

さて、こころの悩みには色々なものがあります。

自分は病気ではないか?
あるいは、自分の病気は何をやっても良くならない・・・

ということで悩んでいらっしゃる方も多いと思います。

ところで、病気って何なんでしょう?

痛かったり、だるかったり、熱が出たり、とても苦しいものです。

ですが、かの有名なナイチンゲールがこんなことを言っています。

「病気とは回復過程の現れである」と。

私も看護の創始者であるナイチンゲールがこんなすごいことを言っているのを知ったのはほんの数年前で、これを知った時にはとても感動しました。

これはいったいどういうことでしょう?

私の拙い文章で伝えるよりも、「ナースプレス」というホームページから引用します。

例えば、咳やクシャミなどの感冒症状が現れた場合、“その原因は「カゼという病気」があるからだ”と考えるのが医学一般の思考です。
しかし、看護では「病気とは、身体内部で働く自然の努力の現れである」という視点で症状をみるため、咳やクシャミは“身体にとって不要なものや害となるものを取り除こう(体外へ吐き出そう)とする「自然の努力」の現れ”と解釈します。

ではこの「自然の努力」とは一体何を指すのでしょうか。

生物の身体は常に、身体の外部環境と内部環境とのバランスをとりながら、内部環境を適切に保っています。そこに何かしらの大きな変化が加わったり、乱れが生じると、アンバランスが生じ、内部環境に異常をきたします。

しかし、身体内部にはこれと同時に内部環境の適正(内部バランス)を保とうという動きが発動します。
つまり、「自然の努力」とは、いわば「身体に備わった自然治癒力の発動の現れ」であり、「人体に備わった回復システムの作動」「人体のホメオスタシス維持の発動形態」として捉えることができ、症状などはそのシステムが発動した現象としてみてとることができます。

このように、体内を元の状態に戻そうとバランスをとるプロセス全体を、ナイチンゲールは“自然の回復過程”と呼んだのです。

なので、「看護」とは、こうした回復過程を外側から、つまり生活過程を整えることによって援助するものであるとしています。

こころの病や悩みも同じだと思います。

例えば、うつ病で突然身体が動かなくなった、というのは、身体が生命維持を最優先に考えて、これ以上働き続けてはいけない!と生命電池の安全ブレーカーを落とした、と考えてみてはいかがでしょうか?

そんな風に考えると、病気はつらいに決まってはいるのですが、闇雲に追い払おうとしないで、その「病気」と名付けられる現象が自分にとってどんな作用を及ぼしているのか、少し丁寧に向き合ってみるとよいのではないかと思います。

人間関係の問題やトラブルが勃発している時も、その人間関係の中に溜まった不調和を表面化させて浄化させようという無意識の力動の現れだと考えてみるとどうでしょう?

カウンセラーも、一見「問題」と見える現象のその奥で、より良く生きようとしているクライアント様のどんな力が表に出ようとしているのかに興味を持ちながら、クラアント様のこころの回復過程・自然治癒力・自己成長する力を信じて、外側から安全な場を保ち続けることが大切だと考えています。

お問合せ先
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◇新宿御苑前カウンセリング・センター
〒160-0022東京都新宿区新宿2丁目1-2 白鳥ビル4階(受付2階)
三田こころの健康クリニック新宿内
TEL : 03-4405-6948
Mail: counselingroom@reengagement.org
http://counseling-sinjyuku.jp/

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