千と千尋(2)~カオナシ
今日の新宿御苑のお花は「ミソハギ」です。
園内の「母と子の森」の池のほとりに咲いてました。
ミソハギは、お墓や仏前によく供えられます。
お盆の頃に咲く姿を見て、亡くなった方に思いをはせることから、「愛の悲しみ」という花言葉が付けられたそうです。
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さて、1回飛んでしまいましたが、『千と千尋の神隠し』の続きを書いてみようかなと思います。
この作品、深く読み込もうとするといくらでも深くいけるみたいなので、こんな内容でいいんだろうかと書き手として自信を無くしておりますが(笑)。
物語中でとても印象的なキャラクターがカオナシ。
黒い影のような物体にお面をつけたような恰好で、猫背で、自信なさそうに佇んでいる。細い声を搾り出すだけで言葉は話せず表情も無い。
他人を呑み込んでその声を借りて話す以外にコミュニケーションが取れない。金など人の欲しがるものを出し、それを欲した瞬間にその人を飲み込んでしまう。
千尋に喜んでもらいたい一心で番台から薬湯の札を盗み、千尋に差し出す。
みなさんはカオナシについてどんな感情を持ちますか?
私は、すごい嫌悪の気持ちとともに、かわいそうで情けないな~と同情したい気持ちもあり、そして何よりも、自分の中にもカオナシが住んでいるのを感じます。
本当にみごとなネーミングだと思います。
カオナシ。
自分の顔を持たない。
人におもねり、相手が弱点を示すと即座にそれを飲み込み、他人の意を威を借りてしか生きることができない。
なんだか日本人の縮図のようにも感じたりします。
みんながみんな、カオナシ状態。
周りの空気を読んでばかり。
多かれ少なかれ私たちは人の顔色を見ながら生きてますが、カオナシくらいの程度になると、かなり生きづらさを感じてしまうんではないでしょうか?
カオナシは物語後半で、千尋と一緒に湯婆婆の双子の姉の銭婆婆の家に行って、そこで居場所を与えられ、仕事を与えられ、しばらく銭婆婆と一緒に暮らすことになりましたね。
カオナシはいわば、銭婆婆に心理療法を受けていたといってもいいのかもしれません。
銭婆婆はとても優秀な心理療法家なのでしょうね。
魔女であり、ヒーラーなのかな?
湯婆婆と銭婆婆の関係についてもとても興味深いですか、それはまた次回。
カオナシってどんな生い立ちだったのかな?
相当過酷な家族関係があったのかな?
安定した愛着を持てなかったんだろうな・・・
・・・などと想像してしまいます。
一体自分ってなんなんだろう?
私はいったい何を感じているんだろう?
そんな風に、自分の顔が分からなくなってしまったら、あなたも心理カウンセリングでご自分の心と向き合ってみるといいかもしれません。
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